新築と中古

あなたが新築物件をたまたま所有していれば最高ですが。

現金はあるけど土地も物件もない、でもどうしても戸建て賃貸をしてみたいんだと言うのなら、事業に使われる戸建て住宅を探すことになります。
一見中古物件の方がイニシャルコストも低そうだしリスクが少ないのでは、とも思えますがその逆で、あまりお勧めでいないので注意しましょう。

なぜ中古物件はお勧めできないのか、その理由は古いからです。
それまで誰かが住んでいたのであちこち老朽化しているでしょうし、シロアリによる被害も受けているかもしれません。 床がギシギシ悲鳴をあげたり、ドアがしっかり閉じないような大事ならば購入前に気が付くかもしれませんが、見えない部分が傷んでいたらどうにもなりません。 そんな物件を掴まされてしまったら、人に貸して住んでもらえる状態にするのにけっこうなリフォーム費用をかけなければならなくなるでしょう。 丸々全体的にリフォームするのなら200万円以上になることもありますし、それよりも3割り増しということだってありえます。
長年人が住んでいなかった物件なら雨漏りをしたり、水道の配管が調子悪くて取替えしなければいけないというケースもあるでしょうから、ピカピカにするために500万円ものコストがかかったりもします。 そこまでの支払いをするはめになるなら最初から新築物件を購入したほうがお得になりそうですし、中古住宅を見極めるのは非常に難しいのでできれば新築住宅を購入して戸建て賃貸をしたほうがリスクも少なくで安全なわけです。
キッチンを見回してそこでお料理を作りたいと思えるか、汚れていて食欲が消えうせてしまう、不衛生に感じられるのであればそこもリフォームしないわけにはいきません。 また購入してからリフォームを開始しますが、それが完了するまでは誰かに賃貸することができないのもデメリットとなります。 購入時にはすぐに工事を終わらせて貸し出せると思っていても、いざ業者に点検をしてもらったら思いのほかあちこち傷んでいて今から3ヶ月後でないと住んでもらえる住宅にはならない、なんてこともあります。

アパートならばそう長くは住まないし立地がよければ多少建物が古くても構わない、そう考える入居者もいますが戸建て住宅だとそうはいきません。
子供のこともあるし20年間は居座ってやる、そう決意して物件を決めるでしょうから借り手の目もシビアになりがちなのです。 入居して数年でキッチンが使い物にならなくなりそうならお断りをされるでしょうし、外壁がボロボロでペンキの塗り替えをすぐにでもしなければまずいんじゃないかと思われる物件なら、契約前に塗装を済ませてくれとの注文が付くかもしれません。

安心して長く住めそうだ、そう思われなければ契約が成立しにくくなるので中古物件は賃貸前にリフォームすることが必要条件となるので、安い買い物だと思えても実はそうでもない場合も少ないありません。
ならばリフォームの必要が無い新築物件を最初から購入したほうが面倒なことにもなりませんし、結果的には安くなるかもしれないのです。 そのまま手を加えなくても貸し出せますし、新築住宅ということで中古住宅よりも高い家賃設定でも入居者は探せます。 イニシャルコストが中古物件+リフォーム代金よりも安くはならないかもしれませんが、その後に工事期間はないし家賃も満足のいくレベルになるので、イニシャルコストの差額分くらい取り返すのは難しい話ではありません。

立地条件がよくて新築の戸建て住宅なら募集をかけてすぐに契約がまとまる可能性も高いので、初期投資が高額になるという新築住宅の問題点はトータルで計算するとそれほど大きな問題にはならないでしょう。 こうした理由でこれから不動産投資を行うのなら、中古住宅ではなく新築住宅で戸建て賃貸をお勧めします。
目先のコストに捉われ過ぎてはいけないのですよ。