戸建て賃貸

不動産投資で戸建て賃貸はそれなりに人気があります。

長期に渡り収入を得られやすい戸建て賃貸は、不動産投資の中でも安定しているともっぱらの評判のようです。
何もなしの状態からスタートするのなら初期投資が大きくなるのでハイリスクなものとなってしまいますが、既に存在する物件を賃貸したり遊ばせている不動産を土地活用しようとする場合ですと、少ないコストで賃貸経営を開始することも出来るので安定収入を望まれる不動産のオーナー様に人気があるのです。

ただ少ないといっても住宅なのでそこまで低額の出資では済まされず、中古物件を賃貸するにしてもリフォームで100万円~150万円は初期投資にかかるでしょう。
状態次第ではリノベーションまで視野に入れた改築をしないと借り手がみつからないこともありますので、土地も建物も持ってるけど築40年の木造住宅だからあちこち修繕してからでないと商品として認めてもらえない、庭付きで敷地面積も広いけど本体にだいぶガタがきているから月々の家賃も立地条件のわりに安く設定しないと契約が成立しないかも、というケースもあります。 ですので確実に安定収入を望んで戸建て賃貸の不動産投資をしよう、とすることの出来る人は現実的には限られてしまいます。
イニシャルコストをあまりかけないで家賃収入を得る為には土地とその上に新しい住宅がないといけませんので、不動産投資で安定した成績を収めるにはそれなりの不動産を所有していないとならないからです。 戸建て賃貸をしたがる人は多いのですが手頃な不動産がない、そんな理由で実は市場に出回っている物件数はそれほど多くないのです。 不動産投資としてチャーミングであることは確実なのですが、そんなに見かけることもないので実情は詳しく知られていない部分もあります。

住宅を賃貸するので一度借り手が見つかったら長期間の収入が約束されるのがこの系統の不動産投資の大きな魅力なわけですが、賃貸マンションやアパートよりも戸建て住宅の方が滞在年数は長くなる傾向にあります。
短期間の単身赴任や学生さんの1人暮らしだと、数年でその場を離れることになるので約3~5年ごとに空白期間が数ヶ月発生すると考えてもいいでしょう。 春から引っ越してきた大学生なら4年後の春には巣立っていくのが大半でしょうし、仮に留年してくれたとしても5年、長くても6年後の春には就職なりでその場を離れて新たな住居を求めて彷徨うことになります。 すぐさま次の学生さんが入居してくれればいいですが、それでもリフォームなんかで1ヶ月~2ヶ月は入居者のいない状態になるでしょう。 その間家賃収入は途絶えてしまうし、新入居者のためにリフォームをしなければならないので手間もコストも発生します。 学生ではなく単身赴任の場合も長期滞在は見込めません。 マンションよりもアパートの方がこの傾向は強く、住民のサイクルも短くなるので安定していないことはなくても超安定とはお世辞にも言えないでしょう。
ですが戸建て住宅ならばファミリーで住まわれるケースが多いので、5年どころか10年、20年の間途切れることもなく家賃収入を得られるかもしれないのです。 身軽な1人暮らしならば簡単に引越しができるのでちょっとしたことで新居を探す作業を開始されやすいようですが、子供を含むファミリーだとそうはいきません。
学校のこともありますし主人の通勤のことも考えてその物件を契約したのでしょうから、かなりの好条件の物件がみつからない限りはその場に留まり続けるはずです。 ここより北東に8キロ行ったところに同じような間取りで家賃が千円安い戸建て賃貸の物件がある、それを知っても手間を考えると引越しはされないのです。 子供が学校を転校するのは可哀想だし近所の皆さんとも仲良くなれた、だから千円ごときで今の住まいを手放したくはない、これが戸建て住宅の力です。

ケースによって初期投資が大きく変動するのがネックですが、一度契約してもらえたら安定した家賃収入が見込める、そんな不動産投資が戸建て賃貸なのです。